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2015年7月5日 「恐れるな!」

2015年7月5日 「恐れるな!」

【聖 書】ルカによる福音書2章8~14節

【説 教】齋藤 篤 牧師

【説教要旨】
 わたしたちの救い主であるイエス・キリストのご誕生は、暗闇に突如、光り輝く天使の登場によって、人々に知らされました。それは、夜通し羊の群れの番をしていた、羊飼いたちに向けられたのです。羊飼いたちは「非常に恐れた(2:9)」と、その時の状況が語られています。羊飼いたちの「恐れ」とは何だったのでしょうか?通常ではありえない、天使の登場に恐れたのでしょうか。それとも、暗闇に輝く光のまぶしさに、恐怖を感じたのでしょうか。羊を容赦なく襲う狼の群れや、強盗が来たことを思い、不安を覚えたたのでしょうか。パニックに陥った人間の心は、整然とされたものではありません。おそらく、さまざまな要素を含みながら、彼らは「非常に恐れた」のでしょう。
 しかし、主の天使は、そのような恐れの渦中にあった羊飼いたちに、ただ一言、「恐れるな(2:10)」と告げられました。恐怖と不安の中にあって、恐れるなという言葉は、単なる気休めではありません。天使の続く言葉は、救い主がお生まれになったことへの喜びのしらせでした。この喜びゆえに、羊飼いたちは恐れる必要はないのです。
 思えば、主の天使が、洗礼者ヨハネの父親となるザカリアに現れた時に、主イエスの受胎を聴いた母マリアがその時に、一様に感じたのが恐れであり、不安であり、戸惑いでした。しかし、主の天使は、ザカリアにもマリアにも、「恐れることはない(1:13,30)」と告げられます。そして、ザカリアには息子ヨハネが与えられる喜びを、マリアには救い主イエスを宿している間の喜びを、神は天使を通して約束し、その約束を確かに実現されました。恐れが恐れのままで終わることのないという事実を、今、羊飼いたちにも与えようとされたのです。
 主の天使の大軍が、「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。(2:14)」という、あまりにも有名な主の降誕(クリスマス)の賛美は、神と人間が平和でつながれていることを、力強く保証する約束の言葉なのです。神の御心に適う者、つまり、神の約束を希望の言葉として私たちも信じ、そこに希望を託す者であるならば、主の約束は私たちの内に大きな喜びを与えてくださるのです。恐れが恐れのままで終わることが無い、それは先行きの見えない恐怖の思いではなく、すべてを喜びへと向かわせ、それを確かに実現してくださる神への、最高級の敬意が込められた「畏れ(おそれ)」へと、私たちを導くのです。ハレルヤ!

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