2015年5月24日 「聖霊さまが真実を語る」
2015年5月24日 「聖霊さまが真実を語る」
【聖 書】ヨハネの手紙 一 5章1~21節
【説 教】齋藤 篤 牧師
【説教要旨】
キリスト教の三大祭である、クリスマス(キリスト降誕祭)、イースター(キリスト復活祭)、ペンテコステ(聖霊降臨祭)のうち、ペンテコステが最も知名度も、認知度も低いものであると感じるのは、決して珍しいことではないかもしれません。キリストという救い主が、ご誕生からご復活というドラマにおいて、完結しているように見えるからでしょうか。ペンテコステにはキリストが見えないからでしょうか。ペンテコステがクリスマスやイースターに比べれば、まるで取り残されたかのように見えてしまいます。
しかし、ペンテコステこそが、一番リアリティ(現実味)の伴う祝いであることを、私たちはペンテコステの機会に、ペンテコステに限らずいついかなる時でも、心に刻みたいのです。聖霊さまのお働きこそが、イエス・キリストによる救いの出来事を理解するためには、絶対に無くてはならないのです。
主イエスは「水と血を通って来られた方(5:6)」と、ヨハネは述べています。ここで言う水とは、イエスも受けられたバプテスマの水であり、血とは十字架で流されたイエスの血のことを指します。現在、私たちはこの水も血も、自分自身を洗い清めることのできるものして信じています。しかし、どうして、水と血にそのような力があることを信じることができるのでしょうか。
ヨハネは、その答えとして、聖霊さまの御存在を私たちに提示されます。真実を語る聖霊さまのお働きは、水と血と共に真実を証明するものとして、私たちに与えられています。つまり、聖霊さまのお働きのリアリティ無しに、主イエスのご誕生も、バプテスマも、十字架も、ご復活も、信じることは不可能です。
では、聖霊さまは、私たちにどのような真実を語られるのか。それは神の歴史を貫く「愛」を、真実としてお語りになられます。この真実を信じることはすなわち、私たちもまた、父なる神が、そしてイエス・キリストが、救いの出来事を通して私たちを極みまで愛されたように、神の愛に生きる者となることを示します。聖霊さまのお働きとは、私たちが神の愛を信じ、実践するための原動力となることを、いつでも、いつまでも心に刻む者でありたいと願います。ペンテコステから、神の愛を世界中に分かち合う業が始まったのです!それは、私たち一人ひとりにも、脈々と受け継がれていることを、是非喜びましょう!