2015年8月2日 「なぐさめを待ち望む」
2015年8月2日 「なぐさめを待ち望む」
【聖 書】ルカによる福音書2章21~40節
【説 教】齋藤 朗子 牧師
【説教要旨】
イエス様はユダヤ教の世界に生まれ育ちました。マリアもヨセフもユダヤ人でした。ですから二人は、自分たちとイエス様のために、律法と儀式に基づく全ての儀式と献げ物をしました。これによりイエス様は、ユダヤ教的基準から見ても「聖なる者、神のもの」となられました。
この幼子を見て、それが待望のメシア(救い主)であると知り、証言したのが、神殿にいたシメオンとアンナです。二人は、「イスラエル(ユダヤ人)の慰めと救い」が来るのを待ち望んでいました。民を全ての罪と不当な苦しみから解放してくれるメシア(救い主・キリスト)を二人は信じて祈り、待ち続けてきたのでした。
イスラエルの民は長い間、神への裏切りと悔い改めを繰り返してきました。しかし神はご自分が選んだ民を忍耐と憐みをもって愛し続けました。そしてとうとう、救い主がお生まれになりました。救い主を見ることができたシメオンは「今やっと私は平安を得た」と神をたたえました。のみならず、シメオンはこの救い主が「万民のため」の救い、「異邦人を照らす啓示の光」であると言いました。こうしてルカは、「イスラエルが待ち望んだメシア」が、全ての民族のためのメシアとなられたその瞬間を見事に伝えてくれたのです。
このメシア・・・イエス・キリストこそ、すべての罪や苦悩から人々を救い慰めることができる、ただ一人のお方です。クリスチャンにとって、キリスト以外に究極的な助けである物や人などありません。キリストに救われ、このことを知っている私たちですから、私たちもアンナのように救い主のことを人々に伝えていかねばなりません。キリストを伝える時には、周囲からの反対や蔑みや無理解を経験するかもしれませんが、このような辛さは主イエスが共に担って下さいます。信じて進んでまいりましょう。