私たちは聖書を信じるプロテスタントの教会です。          【教会目標】 キリストの愛が満ち 福音宣教に生きる教会

2016年12月18日 「インマヌエル」

2016年12月18日 「インマヌエル」

【聖 書】イザヤ書7章10~14節、マタイによる福音書1章18~23節

【説 教】齋藤 朗子牧師

【説教要約】
イエス様の育ての父となる「ヨセフ」の受胎告知。普段「目立たない」ヨセフはどんな人だったか。聖書には、ユダ族・ダビデ王の家系であること(1:1~17)、そして大工であること(13:55)が記されています。そして19節で「ヨセフは正しい人だった」と伝えています。

19節の「正しい」という言葉は「義なる」という意味でもあります。当時のユダヤ社会で「義なる人」とは、すなわち「神がモーセを通して民に与えた律法を守る人」を指しましたから、ヨセフは「律法を守る人」という意味で「正しい人」だったと言えます。

実際、ヨセフは律法に則って(正確には、離縁に関する律法解釈に則って)マリアを離縁しようと決めました(マタイ19:9)。父親不明の子を宿した婚約者(事実上の妻)マリアと別れることは律法違反ではありません。ヨセフは別の律法に則って、妻マリアを死刑にすることもできましたが、そうしなかったのはマリアに対するせめてもの情けだったのかもしれません。

ところが、主の天使は「マリアを妻とし、生まれてくる子供の父親となれ」(子供に名前をつける=父親としての行為)と言って、ヨセフ自身が決めた道(離縁)とは正反対の道を行けと命じたのです。そこでヨセフは、自分の決心やマリアへの複雑な思いを手放して、この神の言葉に聞き従うことを決心しました。この時ヨセフは、「律法を守る」正しい人から「神の言葉に従う」正しい人へと変えられました。神の言葉は、ヨセフに自分の現実を越えさせたのです。かくして、神の言葉への信従によりマリアとの関係も結び直され、イエス様を通して夫婦揃って神に用いられました。

ヨセフとマリアのドラマの中で、神の御力により、マリアの胎を通してこの地上にお生まれになったイエス・キリスト。イエス様は地上での生涯を通して、「インマヌエル」つまり「神は我々と共におられる」ことを人間にお示しになり、暗いこの世に罪の赦しと神の国の希望を与えてくださいました。キリストは、貧しい人、病気の人と共に。罪人と共に。差別されている人と共に。ヨセフとマリアと共に。弟子たちと共に。そして、イエス様を救い主と信じる一人ひとりと共に、今もなお生きておられます。キリストと共に生きる時、私たちもヨセフやマリアのように、自分の現実を越えて働かれる神の恵みを知ることでしょう。

もうすぐクリスマス。共にいてくださる神、イエス・キリストとの交わりが一層深められ、辛く厳しい現実の中にあっても、主が与えてくださる恵みに感謝し、希望を持ち続けることができますように。

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